職業蔑視、企業崇拝

脱サラ、と言う言葉ができたのはいつ頃だったろうか。
バブルの頃か その少し前だったように思う。サラリーマンをやめて昔持っていた夢を追いかけたり、さまざまな新しい商売に挑戦したり。そういう人達をTVで見ると 何で初めからそういう商売をしないんだろうと思っていた私はただ世間知らずだったのだろう。
ただ登校拒否児の先駆けだった私にはサラリーマンのイメージはいかにも息苦しいスタイルで何年も続けられそうに思われなかった。
子供の頃は職業のイメージってもっと多彩に流通していたのに いつの頃からか「どんな職業か」ではなく「どこへお勤めか」ばかりが聞かれるようになった。
これが職業倫理の退廃でなくてなんであろう。
就職氷河期の問題や派遣労働の問題も根底には「職業蔑視、企業崇拝」の風潮がある。この風潮は勿論若い人達よりもむしろ上の世代に責任がある。